あかるは、我が家のねこ母さんだった。

悲しい時、
ずっと話を聞いてくれたり



熱を出したら、そばで見守っていてくれたり



私に代わり、娘たちに寄り添い
癒してくれた。

そんなあかるに異変が起きたのは
6月の末のある日のことだった。



私が席を立つと、足に絡みつき、
ご飯やおやつをねだるのがお決まり。



あかるは晩年、
痩せていたけど、食いしん坊だった。

高齢だったけど、
私が茹でた鶏のささみを割いていると
どこからともなく嗅ぎつけて
キッチンの高いカウンターまでジャンプして



おこぼれにあやかろうとすることなんて
しょっちゅうで・・・。

それなのに、今日はまだ1度も
ご飯を欲しがってない。

念のため、夫と長女にLINEで確認した。 



午後の診察を待って、
掛かり付けの病院に連れて行った。

そこで、血液検査をしてもらうと、



病院で栄養価の高い医療用ちゅーるを
買ってきたら、



がっつきすぎて、鼻の頭にまで
ちゅーるをつけているあかるを見て



私たちは安心して、そして笑った。

でも、やっぱり
翌日も大好きなカリカリは食べない。

病院に連れて行き、
点滴をしてもらい
先生に栄養価の高いフードを入れてもらう。



嫌がったけど、
それでも口に食べ物が入ると
なんとか必死に食べていた。



そう言われたけど、
大好きなささみをあげても
いつも缶を開けるとすっ飛んできた
ツナ缶をあげても、そっぽを向いた。



毎日、点滴をしてもらいに
病院に通って1週間が経った。

血液検査をしてもらったが



あかるはどんどん痩せて・・・
ついに寝たきりになってしまった。

体温も低くなってきたので、

体を温めてあげる必要もあった。



当然、トイレにも立てなくなった。

それでも、トイレに行きたい時は、
顔を少し動かして教えてくれた。



抱きかかえ、体を支え、おしっこをさせてあげる。



寝たきりだったけど、私が「あかる」と呼ぶと
布団から出てるしっぽを返事代わりに動かしていた。



あかるは、本当に痩せてしまった。



それでも、私は痩せたあかるを抱え、
毎日、病院に連れて行った。

そんなある日、先生が言った。



先生に見放された!
そう思い、私が取り乱していると、



あかるにとって、なにが良いのか?

もし・・・



家のお気に入りの場所で
ずっと静かに横になっていたいよ・・・。

病院から帰ってきて、
あかるのお気に入りの場所のひとつ
次女の勉強机の下に
今日は寝かせてあげることにしよう。



それから、1日一度、家で点滴をし、
ご飯を無理やり口の横から入れ、
シリンジで水を飲ませ・・・



私の口からは、「ごめんね」「ごめんね」
その言葉しか、出てこない。

アメリカの友人が、
話していたことを思い出す。

アメリカは、回復見込みのないペットに
不必要な苦しみを与えないために
安楽死を選択する飼い主も多いという。

ペットと別れるという精神的な苦痛を
飼い主が味わいたくないがために、
ペットに肉体的な苦痛を味せることは、
飼い主のエゴではないかと。

あかるに点滴をしながら、
嫌がるあかるにご飯を無理やり食べさせながら
私は何度も考えた。



でも、あかるを失いたくない。
それに、もしかしたら奇跡は
起こるかもしれないもの!

ついにトイレも教えられなくなり、
あかると呼んでもしっぽで返事もできなくなり・・・



片時も目が離せないので、
リビングで長女と交代で寝る。

夜中に何度も、どきりとする。



掛けてあるタオルをとってホッとするの繰り返し。



でも、そんな週末を過ごし・・・
私たちには心配なことがひとつあった。

月曜日から、次女と同じ年の留学生を
我が家に受け入れることになっているのだ。

受け入れを申請した時は、
まさかこんなことになるなんて
思ってもみなかった。



あかる、頑張れ!
奇跡よ、起これ!

私たちは、願わずにはいられなかった。
       つづく
     


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前回の記事に本当にたくさんのコメントをどうもありがとうございました。泣きながら読んで、励まされ、慰められ・・・本当にホントに感謝の気持ちでいっぱいです。ここ数日、亡くした子たちのことを考えると、すごい頭痛に襲われてて、きっと体が無理して思い出さなくていいというサインなのかなと思ったりして。ふっと1日の中で、家の中に彼らの気配を感じる時があるの。そんな時は、辛さから解放されて、元気だった時のように家の中を走り回っているのかなと。そう思うと、少し救われるというか・・・。