16日の朝のことだ。お隣りのIさんに会った。


あたし・主婦の頭の中


Iさんは言った。


あたし・主婦の頭の中


情報ありがとう!

そうね、4時にはお風呂に入って・・・


あたし・主婦の頭の中


急いでお風呂から上がって、4時半には夕飯。

ちなみにメニューは前日の残りのカレー。

カレーをせっせと温めていると・・・


あたし・主婦の頭の中


娘たち、

「まだお腹が全然空いていないから食べられない!」って?

そりゃそうよね・・・4時半だもんね。


カレーも一応温めたし、ご飯も炊きあがってるし、

まだ外も明るいし、

今すぐ食べなくてもまぁいいか。


ところが、予定の時間を過ぎても電気は消えなかった。

外はどんどん暗くなってきたけど、

この時間になると、こう思い出していた。


あたし・主婦の頭の中


停電見送られたのかな?そう思いながら、

さぁ女3人でいただきましょう!


あたし・主婦の頭の中


と、まさにその時だった。突然電気が消えた!


あたし・主婦の頭の中


真っ暗な中・・・

カレーの匂いだけが部屋に広がって・・・。

停電がイマイチわかっていない次女は

「ママ、カレーが見えない!電気つけて!見えないよー!」

とわめいていた。だから、私は教えてあげたの。


あたし・主婦の頭の中


「頭の目で見るの!」

目に見えなくても、ほら、口に運んでごらんなさい。

頭の中に美味しいカレーの絵が浮かんでくるでしょ?


と言ってみたものの、口に運びたくても、

そのカレーがどこにあるのか見えないって?

仕方ない。小さなキャンドルを1つテーブルに置いた。


あたし・主婦の頭の中


テーブルにキャンドルの灯り。

なんてロマンチックなの? 

こんな中で、カレーを食べるなんて!


いい? 皆! ここは帝国ホテルよ。


あたし・主婦の頭の中


いつものカレーが、

キャンドル1つで帝国ホテルのカレーになるなんて

ステキだと思わない?


(って、帝国ホテルが何かわかっていない娘たちと

帝国ホテルのカレーを食べたことのない母だけど・・・)


自称・帝国ホテルのカレーを食べ終わり、

暗がりの中、食器をキッチンに運ぶ。


比較的手元は見えるんだけど、

足元はほとんど見えない。

時折、暗がりで・・・


あたし・主婦の頭の中


チョコの悲鳴が。


あたし・主婦の頭の中


茶色いチョコは暗闇に同化して見えやしない。


「ママ! 懐中電灯とかないの?」

「チョコがかわいそうだよ!」

と娘たちに言われ、渋々懐中電灯を出すことにした。


あたし・主婦の頭の中


あっ、あったわ!


あたし・主婦の頭の中


暗がりで懐中電灯を手にすると、

ついついやりたくなってしまうのよね。


ところが、ちょっと驚かすつもりが

次女は想像をはるかに超える恐怖の雄たけびを上げ、

(そんなに怖いのか?)

長女と言えば・・・


あたし・主婦の頭の中


こんな時までどうしてこんなに毒舌なの?!

(えっ?冷静とも言うって?)


でもね、この懐中電灯はとても小さいから

暗い部屋ではあんまり役には立たなかったの。


すると、長女が・・・


あたし・主婦の頭の中


そう言って、棚から

ラジオ付きの大きな懐中電灯を持ってきた。


ちょっと! ちょっと!


あたし・主婦の頭の中


電池の買い置きもしていないんだから、

それは緊急避難用なの! 使っちゃだめだって!!


すると・・・


あたし・主婦の頭の中


そう言って、ノズルを得意げにクルクル回し始めた。

でも・・・手を止めると・・・


あたし・主婦の頭の中


あっという間に光らなくなる。

まったく回転が甘いのよ!


あたし・主婦の頭の中


ほら、ママを見てみなさい!


あたし・主婦の頭の中


ところが・・・調子良く光っているのはホンのつかの間。

すぐに灯りが消えてしまう。


あたし・主婦の頭の中


なんなの! この懐中電灯。

どれだけ回せばしばらく持つっていうわけ?


あたし・主婦の頭の中

こ、このくらい?


あたし・主婦の頭の中


ところが、私の努力虚しく、またすぐに消えてしまうのだ。


あたし・主婦の頭の中


これでも気合いが足りないって?

ぶざけんじゃないぜ!

このくらい気合い入れないと

いけないっていうのかよーーー!!

えぇーーーーーー?


ベエベ~~


私はへヴィメタバンドのギタリスト並に

頭を激しく振りかざし、腕を回した。


あたし・主婦の頭の中


ヘヴィでメタルなオレ様にすっかりハートを奪われたガールズが

次々と「私もやりたい!」と言いだして・・・。

長女が!


あたし・主婦の頭の中


そして、次女も!!


あたし・主婦の頭の中


激しいヘヴィメタギタリストになった。


ところが・・・・。

こんなに頑張ったのに、効果ほとんど得られず!


体は暖房機なしでも、ギンギンに暑くなったものの、

体力を消耗し過ぎて、その場に力尽きてしまったヘヴィメタ3人・・・。


あたし・主婦の頭の中


もういいか!!

灯りのない部屋、3人で寝転びながら、

窓の外に広がる暗がりの世界を

ボー然として眺めていたわ。


でもね、その時、いろいろ気づいたの。


月明りが案外明るいってこと。

星が結構たくさん見えるってこと。

そして、テレビがついていないと、

夜って、こんなにも静かだってこと。


あたし・主婦の頭の中


「あのね、ママが子供の頃はさ、

台風が来るとこんな風に停電したんだよ。

雨戸が風でガタガタ揺れる中、ろうそく灯して、

そんなことがよくあったんだ」

「へぇ~ママ、怖かった?」

「ううん、不思議と怖くなかったわね」

そう、怖くなかった。


あたし・主婦の頭の中


そうだ。子供にとっては、

外でどんな大変なことが起こっていようが、

傍にいる大人が笑顔で「大丈夫だよ」と声を掛けてくれだけで

すごく安心するんだ。


それなのに、私は今までテンションの高い子供たちに

怒ってばかりいた。

こんな時こそ、私が明るくしていないといけないのに。


その時、突然部屋に灯りが戻った。


あたし・主婦の頭の中


停電が予定より早く終わったようだった。


電気がついたことを喜んでいると・・・

長女がある一点を見て、声を上げた。


あたし・主婦の頭の中


なに?


あたし・主婦の頭の中


私も長女が指さす方を見て、えっ?


あたし・主婦の頭の中


チョコ!!!


さっきまで暗闇に紛れ、

見えなかったチョコの姿がそこにはあった。


あたし・主婦の頭の中



チョコ!!あなた!!何してるのよ!


あたし・主婦の頭の中


どうすることもできなくなったチョコは

自分が一番可愛く見える決め顔で

子犬のような声を出して・・・


あたし・主婦の頭の中


そんなのには引っかからないんだよ!!


あたし・主婦の頭の中


あなたね、暗闇に紛れ、何してるの!


あたし・主婦の頭の中


そう、チョコ!

暗闇を利用して、コタツの上のおせんべいを

食べ尽くしていたのだ!!


そうして、後でわかったことだが、

チョコは猫のあかるのご飯まで

停電中に食べ尽くしていた。

なんでわかったかって?


あたし・主婦の頭の中


チョコ、なんて姑息な!


あたし・主婦の頭の中


今日は午後0時20分から4時まで計画停電です。

これから早めのお昼にします。


この絵をクリックお願いします。
 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


11日、大地震が起こってから、暫くはすごいショックと悲しみで何にもすることができなくて、そして、ようやく現実を受け止められた時から、どうしたらいいんだろうと私はずっと考えていました。私に何ができるだろう? 募金、節電、他に何かできないだろうか?

テレビやネット、新聞で見る被災地の様子に心を痛め、いつもと変わらない日常を過ごしている自分に罪悪感のようなものを覚えながら、でも、実際は何ができるというわけでもなく・・・そんなジレンマ。


あの日から学校も幼稚園も休みになり、ずっと家にいて、体力を持て余している子供たちが、妙にハイテンションでふざけている声にさえ、不謹慎だと腹を立て・・・。

週明けにアップしようと下書きに入れていたブログも更新せず、仕事も「今、こんな時期に面白可笑しくなんてとても書けそうにないし・・・」と断り、ただ被災地のことを考え、何ができるか、何ができるか、と考えていた。


そんな時、為末 大さんのツイッターにこんなつぶやきを見つけた。(どなたかがリツイートされてた)

『罪悪感にかられて日々を疎かにしないでください。不謹慎という言葉を恐れて人を笑顔にするのを忘れないでください。どんな仕事であれいつもと同じ事を淡々と続ける事が日本の力になります』

これを見て、ハッとした。今、何かしたいと現地に行っても迷惑になるだけ。医師でもないし、救助隊でもない私にできることは、いつものように仕事をして、少しでも募金をすること。

そして、不謹慎だと恐れずに、明るい記事を書いていくこと。

頂いたコメントにも、カータン、いつものブログを!と書いて下さった方もいらした。

そして、友人も後押ししてくれた。お母さんがガンであることがわかって、彼女はすごく落ち込んでいた時、「だけど、いつもの癖でついカータンのブログ見ちゃったら、さっきまで泣いていたのに、ぷぷって噴き出していた自分がいたの。その時だけ悲しいこと忘れられたよ。だから、こんな時こそ、いつものようなブログ書いてよ」

期待に添える笑いを届けられるかからないけど、またいつものように書いていこうと思います。それが今の私にできること。